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きもの展

日時指定の事前予約制になり、快適に見られるようになった東京国立博物館に出かけました。

会場にはおもに16世紀以降に作られた華麗なきもの、装身具がずらりと並びます。
知らなかったことをいくつも発見、新しく疑問もわいて、久しぶりに博物館の楽しさを堪能しました。

第三章の「男の美学」は特に面白かったです。
織田信長の陣羽織(よくぞ残った!)、江戸の火消しの袢纏(着てみたい!)、杣田細工の印籠(ただすごい!)。
いずれも突き抜けたこだわりが、爽快でした。

女性のきものでは、安土桃山時代の小袖がモダンで可愛らしくて、新鮮です。
時代が下るにつれ豪華さや技巧に取って代わられ失われる、新鮮さ。あれは一体何でしょう。謎です。

花魁の髪飾りの展示は迫力がありました。
風俗画と並んで現物の展示があり、その実物のボリューム感から当時の白べっ甲への執着が伝わってきます。
それを見ていて、最初に出島にダイヤモンドが持ち込まれた時は日本人の関心を引かなかったと、何かで読んだのを思い出しました。グローバルスタンダードと無縁の、独自の価値観。面白いです。

会場の最後には、現代に生きる作家やデザイナーの手掛けたきものが展示されています。
そのエリアで見えてくる、きものの未来もあります。

きもの展は東京国立博物館にて8月23日までの予定だそう。
作品リストによると、何度か展示替えがあるようです。この夏のあいだにぜひ。