
創作から60周年にあたるジョン・クランコのオネーギン。
パリ滞在中にアルビッソン&ルケールとパーク&ルーヴェの2組を見ることができました。
アルビッソンはタチアナ役でエトワールに使命されただけあり、磨き上げられたマイムが素晴らしかったです。
パーク&ルーヴェ組は見ごたえのある踊り。 特にリフトはルーヴェの長い腕とパークの美しいポジションのなせる完成度、思わずため息が出ました。
タイトル通り、原作の主役は人生に飽きたエフゲニー・オネーギンですが、このバレエ作品では思春期に彼に恋をしてしまうタチアナが主題になっています。
最後の「別れのパ・ド・ドゥ」は年月を経て再会した二人が踊る、この作品のクライマックス。
タチアナが、どちらを選んでも一生後悔するのが解っている選択を迫られる場面、乾いたチェロの響きにのせて繰り広げられるドラマをバレエで見られるのは無上の喜びでした。

趣味を同じくする人たちの熱気で気分が盛り上がる上演前。
休憩中も上演前も、オーケストラピットからはオネーギンのあとの公演に備え「La Belle au bois dormant(眠れる森の美女)」のソロパートを練習する音が聞こえていたのが面白かったです。

2026年中には改修のため一時クローズしてしまうガルニエ宮。
次に行けるのはいつになるやら、次シーズンのプログラム次第でしょうか。
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会期:2025年4月16日(水)~22日(火)
会場:日本橋三越本館 1F アクセサリーイベントスペース