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源氏物語絵巻に会いに

サントリー美術館の「徳川美術館展」へ。

今年は銀座もとじさんの依頼で月ごとに源氏物語の登場人物にちなんだ製作に取り組んでいて、これは見逃せないと出かけました。

(只今銀座もとじさんの公式サイトで、アテナリデザイナーのインタビュー記事が公開されていますので、ぜひご覧ください)

一番の目当てはもちろん、12世紀に作られた源氏物語絵巻です。

会期中は柏木、横笛、橋姫、宿木の4巻のうちいずれか1巻が展示され、この日は<横笛>を見ることができました。王朝絵巻らしからぬ、ちょっと家庭的な風景が垣間見える一幅。御簾の上の 窠紋も単眼鏡で確認、ふむふむ。

他にも見応えのある展示品がたくさんありましたが、一番心を動かされたのは「銀檜垣に梅図香盆飾り」。凛とした気品に打ちのめされる、一式の香道具です。

遠くからすごいと言わせるぴかぴかの輝きには仕上げず、手にとれるほどの距離で眺めてそのすごさが分かるような仕掛け。奥ゆかしくもあり強くもあり。

例えば「銀檜垣」の銀器なら、きれいに仕上げたあとの金工品に、最上の手間をかけて丹念に細工をし、ぴかぴかを和らげてあります。

展示品は他にも初音の調度(この名は源氏物語由来ですね)、贅を尽くした甲冑(正しくは進化版である具足)など、眺めて楽しいものばかり。

暑すぎるせいか館内は空いていて、ゆっくり見ることができました。

お勧めの展示会です。

★次回ポップアップ★

8月21日(水)~27日(火)

松屋銀座1階 スペース・オブ・ギンザ<ワールドジュエリーフォーラム>