パリ・オペラ座バレエ団の来日公演。
心もとない記憶によると、ヌレエフ版の白鳥をライブで見たのは初めてかも。
初めてパリで見たバレエはたまたま公演中だった白鳥の湖、オデットはピエトラガラだったのを覚えていますがヌレエフ版ではなかったような。
今回の来日公演で一番見たかったのは若きエトワールのギョーム・ディオップ。
成人するかしないかの年齢の王子、ヌレエフ版は家庭教師(ロットバルト)の心理的な影響下にある設定なので、年齢なりの困惑や無関心や内向性が自然に感じられてとても新鮮でした。
踊りのほうは美しいとしかいいようがなく、これから長く長く続くキャリアでどこまで伸びてゆくのか、楽しみでしかないです。
一昨年マイヤリンクを見て気に入ったブルーエン・バッティストーニも、2つの役にキャストされていて、ラッキー。
他の配役でも、注目していた伸び盛りの若いダンサーを見ることができて良かったです。
そして、ディオップ君目当てのためオデット/オディールは誰であっても見に行くことに決めていましたが、コラサンテはさすがの貫禄。
間違っても「頑張り」や「100%」を感じさせずエレガントにまとめるのがパリ・オペラ座バレエの真髄ですが、まさにそれを体現していました。
技術だけでなく、4幕の永遠の別れを惜しむマイムでは涙が出ました。このあたりはベテランの表現力の勝ち。
公演は大入りです。
「お客さんぎゅっと詰まった文字が美き」
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会期:2024年3月6日(水)~12日(火)
会場:日本橋三越本館 1F アクセサリーイベントスペース