久しぶりに東京都現代美術館へ出かけてきました。
「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展開催中です。
大箱ならではの空間を生かした展示で、ドレスもアクセサリーも点数たっぷり。
とても見応えがあり、入場料をはるかに超える価値を感じる展示会でした。
数をたくさん見ることで、創業者を含め時代ごとのデザイナーの社会的な役割まで透けて見えるのが面白かったです。
会場は撮影が自由なので何でも撮れるのですが、撮りたいと思うのはだいたいガリアーノ時代のドレス。
セント・マーチンズを首席で卒業し、10年後にはジバンシィ、その2年後にはディオールのデザイナーに抜擢された天才です。
どのドレスも美しくて、生命を持っているように何か言いたげです。
一般的にモノを美しく仕上げるのに技術は必要ですが、それに推進力をもたせるのはアイデアや思想。その推進力が半端でなく、だいたいこの辺でいいだろうと折り合いをつけた感じがしないのが好きです。
これは時代を遡り1954年の「RASHOMON(羅生門)」という名のライディングコート。
創業者時代のもので、使われた生地は龍村織物製とのこと、よく見ると宝尽くしの柄で美しい織物でした。
展示会は5月28日までですが、オンライン予約が必須でそれも入手が難しくなっています。行かれる予定でしたら早めに確保されることをお勧めします。
美術館のお隣にある木場公園の桜、ピンクの濃淡がなんとも言えず可愛らしい。