過日、遠足で遠山記念館へ。
企画展示の「不思議?なるほど!古代アンデス工芸の魅力」(会期終了しています)が目的でした。
紀元前200-500年のパラカス文化期の陶器。
食うや食わずの社会には絶対に現れない、この高度な遊びの感覚!
鳥と蛇だけでもお腹いっぱいなのに、さらにジャガーの模様が盛り込まれています。「用の美」なんて笑い飛ばされてしまいますね。
12-15世紀のチムー文化期の双胴壺。
注ぎ口から息を吹き込んでも、水を注いでも、笛の音が出るそうです。
遊び心が楽しい。どんな音が出るか試してみたい!
テキスタイルも素晴らしかったです。
イタリアのニットブランドを思い出すマルチカラーの上着はチムー文化期のもの。
赤系の染料はコチニールで、この中南米産コチニールの発色はヨーロッパの染織(あちらではきれいな赤を得るのに苦労していたとか)を一変させたそう。
羅の繊細な布は12-15世紀のチャンカイ文化期のもの。
素材は木綿、なのにこの糸の細さは何?
この日一番感動したのはこれです。
わずか4センチほどの帯状の布に織り込まれた、この緻密で創造的な模様、ゆたかな色づかい。
こちらもパラカス文化期、つまり紀元前200-500年のものです。
思い出すたびに興奮する面白い展示品を堪能したあとに楽しんだ、素敵な日本家屋と庭園についてはまた後日。
今回の遠足のきっかけを作ってくださったのは岩立フォークテキスタイルミュージアムの廣田さん。
遠かったけれど行ってよかった。ありがとうございます!