2022年のラストは今年一番心に残った日の出の写真で締めくくります。
彼方で鳴る羊や牛のベルの音とかすかな鳥の鳴き声のほかは何も聞こえない、サルデーニャの山の上。
ここでは、豊かさの概念を矯正してくれる整体師さんに身体を預けるように、時間を過ごしました。
前のめりに収穫されることなく、樹の上で完熟するイチジク。
ちっぽけな人間(私)を一瞥したきり悠々と歩む牛。
祝祭のときだけに作られるという飾りパンからは、むしろ日常の豊かな時間を感じるのが面白い。
通貨に換算されない細やかな手仕事としなやかな伝承が、私達の豊かな暮らしのベースにあることを忘れるな、と語るようです。
年末年始はそんな「しなやかな伝承」に思いを馳せるよい機会になります。
皆さまの年越しが穏やかで心楽しい時間になりますように。