ブルガリアのヴァルナは黒海沿岸の街。
ブルガリアでは3番め、バルカン半島全体でも十指に入るか入らないかの大都市です。
バレエをお好きな方は国際コンクールの場所としてご存知かもしれません。
1972年にヴァルナ西部の工場建設現場でネクロポリス(大規模な埋葬場所。ここには300近くのお墓が!)が発見され、金のジュエリーの世界最古のものは、現在のところ此処にあります。
ずっと行ってみたかった場所で、発掘から50周年記念の展示会を見てきました。
展示会のビジュアルにも使われている動物を象った装身具、ペンダントトップなど。
紀元前5000年代と書かれていますがこの工作精度ですから、もっと以前から金の加工が始まっていたのは確実。
それから現在まで、人は金の輝きに惹かれ続けていることになります。
足や尻尾の表現から猫に違いない!と確信。今の目にも普通にキュートに見えます。
ところで金を加工した経験のある人は、これらを作るために必要な温度条件や工具類まで想像できるのではないでしょうか。
その技術で作られたかもしれない、金でなかったために遺らなかったいろいろなモノを想像するのも楽しいです。
この展示会では発掘に携わった人物や経緯を詳しく紹介していました。人の歴史は人がひとつずつ創るものだとあらためて感じます。
博物館には先史時代以降のものもたくさん展示されています。
金製品つながりで、例えばこれはビザンチン時代のバングル。素敵。
今回初めて見た黒海。
彼方で起きている出来事が考えられないほど気持ちの良い穏やかな海辺でした。