
冬に向けた制作風景。
ひとつひとつ、素材の手配からデザイン・製作を手掛けるため、例年この時季から作りためます。
美しい夜光貝をベースに、白蝶貝の螺鈿をアクセントにして帯留めになる予定のピース。
二種類の貝の調和がきれいなので、一瞬手を止めて撮りました。
真珠や貝はいつも、目に映るほどきれいに撮れないのが悔しくもあり、仕上がった後でお客様に「写真より実物のほうがずっといいわね」と言われると嬉しくもあり。
ところで写真の白いパウダー状のものは、純銀粉です。
粒子の細かさと形状の異なる40種類あまりのなかから、目指す表現に合うものを選んで使います。
描いた漆が固まる前に金属粉を蒔き、定着した金属粉を再度漆で固め、磨く。
基本的な蒔絵の流れの、最初のほうの工程です。