この指輪を製作中、『西欧800年の指輪史』という本でEdith Sitwellのポートレートを見かけ、興味をもったので彼女について調べてみました。
イーディス・シトウェル。
指輪を着けていないと裸でいる気がする。と言った1887年英国スカボロー生まれの詩人。
本人の、巨大な指輪を着けたポートレートはすごい迫力ですし、W magazine誌で女優のティルダ・スウィントンが彼女に扮した企画もまた面白い。
詩人の著作を何か読んでみたいと思い、詩集は苦手なので(一篇ならいいのですが)、これをチョイスしました。
内容は少々読みにくい(失礼!)ヴィクトリア女王の伝記です。
詩人が書く伝記らしく、ところどころバロック的に描写が膨らんでいるのが面白く、例えばここ。
一体何のくだりかというと。
パリでヴィクトリア女王とのパレードを終えたユージェニー皇后が夜、モスリンの部屋着でひとときを過ごしたときに鏡台に並んでいた化粧品の数々です。
膨らみすぎた話をもとに戻すと、トップ写真の指輪は黒檀を蒔絵でドレスアップしたもの。
大きくてコントラストがあって立体的、ボールドな存在感があります。
よろしければぜひ実物をお手にとってご覧ください。
------------------------
<アテナリ ポップアップショップ>
2021年2月24日(水)~3月2日(火)
日本橋三越本館1階 アクセサリーイベントスペース