Bunkamuraのザ・ミュージアムへ、ベルナール・ビュフェ回顧展を見にでかけました。
静岡のベルナール・ビュフェ美術館の所蔵品から80点が展示されています。
私のビュフェとの出会いは高校時代、新潮文庫のフランソワーズ・サガンの表紙です。
多分全部、揃っています。トップ写真はそのうち一番小綺麗な一冊。
初めてパリへ行った時は、ぶらっと入ったギャラリーでちょうどビュフェの展示会がおこなわれていました。二十歳の頃でしたから「パリでビュフェを見た」ことに大満悦だったのを覚えています。
今回は回顧展ということで、特に初期の作品を多く見られて良かったです。
一枚の絵は、キャンバスの一部が花文字のように盛り上がっていました。キャンバスにホームリネンを転用したのでしょうか。
ビュフェが画家としてスタートしたのは戦後まもなくの時期。モノ不足を思わせるような薄塗りの絵の具、少ない色数、でもこの時期特有の魅力があります。
今回80点を見終わって、モチーフで私が一番気に入ったのは電線。
ボールドなラインのあいだに、風にふるえるように頼りなくつながる筆のタッチ。
たまりません。
ベルナール・ビュフェ展は1月24日まで。
大きな絵が多いので見ていてリフレッシュできるのと、間近で実物を見ないと分からない絵肌の豊かさがあるので、お好きな方には全力でお勧めします。