
5月と11月のみ開館している大阪の南蛮文化館へ出かけてきました。
ここへ行こうと思ったきっかけは、数ヶ月前に出会った『清正公の南蛮服』の本。そこから興味をもった南蛮貿易のこと、南蛮漆器のことなど調べ始めたら止まらなくなり、たくさん予習してから出かけました。
読んだ文献で分析対象になっている漆器が、文化館では無造作に床に置かれていたりするのが面白かったです。おかげで至近距離で見ることが出来てたくさん収穫がありました。
漆器以外にも興味深いものがいくつかありました。
重要文化財になっている南蛮屏風は、長崎だか堺だかで繰り広げられた、異文化との接触がもたらす熱が伝わってきます。
描かれた”南蛮人”の、ヨーロッパから来た人たちと、途中で合流したらしき肌の色の黒い人たちの服地の違いが面白い。
後者は圧倒的に縞か格子なのです。南の異国を経由して来たものを総称して「島渡り」と呼んだことから、ストライプ柄を「縞」と呼ぶようになったというエピソードがようやくビジュアルで理解できました。
この頃は、インド綿もイタリアのビロードも、首飾りとしてのロザリオも、皆が飛びついて流行りに流行ったそう。