Bunkamuraでトレチャコフ美術館展を見てきました。
買い集めた西欧絵画のコレクションが主体だと思い込んで、特に関心をもっていなかったのですが、先月東急本店のお客さまからロシア画家の作品ばかりだと伺い、俄然見る気満々に。
ロシアの四季の風景の一部は思ったよりはるかに、心に迫るものがありました。
湿度を感じる森林風景は、作者の表現したいことが痛いほど解り、乾いた大丘陵や帆船のゆく大海原は、ただの室内用風景画に見えます。
結局自分の人生の早い時期になじみのある風景に共感するのかもしれません。
私の場合は六甲山系といったところ。あらゆる季節、時間の森林風景に心当たりがあります。
「芽吹き」「雨の樫林」「静かな湖」が特に気に入って、じっと見入ってしまいました。
あと「楽しいひととき」は描かれた子供の可愛らしさが半端なく、絵の中に飛び込んでムギュッとしたいくらい。数少ない女性画家の作品です。
そうそう、展示室で面白いおじさんを見かけました。
ソファにじっと座ってうっとり中空を眺めているのですが、中空だと思った視線の先には「忘れえぬ女」の眼差しが・・・ 見つめ合い?
久しぶりにしっかり絵画を見ました。楽しかった。
いつかモスクワでカンディンスキーもマレーヴィチも含め、もっといろいろな所蔵品を見てみたいです。