
久しぶりの鎌倉。
水のある場所は落ち着きます。
今回の目的は 鎌倉歴史文化交流館 で展示中の、中世の漆器を見ること。
水気の多い鎌倉の環境のおかげできれいに遺っていた、何百年も前の「ふだんづかいの器」。黒地に赤の漆絵で、豊富なパターンが描かれています。
例えばこの松のモチーフ。この表現、面白いです。
他の展示品には唐物の彫漆と、それを模した鎌倉彫もありました。
ふたつ比べると質感の違いがはっきり。漆を重ねたものは透明感と、表面反射だけでない深い艶があって、ふと『陰翳礼讃』の羊羹のくだりを思い出します。
また、この館の常設展は地域の出土品や現存しない重要建造物についても知ることができるので、興味のある方にはお勧めです。