日本の絞り、世界の絞りが一堂に。
文化学園服飾博物館で「世界の絞り」展を見てきました。
絞りの魅力はデザイン(設計)を詰められないことで生まれる、何かのような気がします。
何だろう・・・ 偶然がつくる無垢さ?
日本の「柳絞り」なんて、風に揺れてひとときも同じではない柳に、うまくなぞらえたなと思います。
一方、偶然性を緻密な手仕事で負かすような、超絶技巧的なものもいろいろありました。
日本代表は総鹿の子でしょうか。
その膨大な手間からくる稀少価値により、何度も廃れそうになっては富裕層が求め、復活した歴史があるようです。
インド代表のマイクロ鹿の子絞りには笑うしかない・・・絞りひとつの大きさ、2mmですって!
さすが、芥子粒のようなパールに穴を開けたり、1mmほどのブリリアントカットダイヤモンドを研磨したりと、くらくらするような細かい手仕事のあるところ。
そして徹底的に大らかなアフリカのものにも惹かれます。
こちらは数年前にうちの子になった、ナイジェリアのアディレ。
もともと「アディレ」が現地語で「タイ・ダイ」の意味だそうなので、このキャッサバ防染の藍染も、昔は絞染めで作られていたのでしょうか。
世界中にさまざまな文化があるように見えて、根っこは同じようにも見えて、面白い展示会でした。
会期は9月4日までです。