MIHO MUSEUMで、「ムガール皇帝とマハラジャの宝石 カタール アルサーニ・コレクション」を見てきました。
展示品はインドのムガール帝国時代とそれに続くマハラジャによる統治時代の宝飾工芸品です。
ムガールのジュエリーの大らかで詩的なスタイルが好きで、まとめて見られる機会をずっと待っていました。
彼の地ではジュエリーだけでも、ネックレスに耳輪、鼻輪、指輪、腕輪、二の腕輪、アンクレット、額飾りにターバン飾りと、バラエティが豊富。
これら装身具のほかにも、お椀、薔薇水用の瓶、杖、刀、天蓋・・・と宝飾品のアイテムが続きます。
自らの力の象徴であると同時に、宝石から得られる力も信じられていたため、身の回り品が多いのだとか。
ムガールのジュエリーは、ダイヤモンドの使い方にも特徴があります。
せかせか輝くブリリアントカットと違い、微笑むように優雅にまたたくダイヤモンドがたくさん見られたのは幸せでした。
現代のカットのダイヤモンドでは、「The Mirror of Paradise」が一番のお気に入り。
見る角度を変えると無限に輝きが立ち上るのが面白く、ショウケース前の私の動きは多分怪しかったと思います。
ダイヤモンド以外の宝石では、美しいグリーンのエメラルド、たっぷりとしたベリーカラーのスピネル、海人が潜って採った天然の真珠、など。
これらの稀少な宝石を包むその独特のスタイルや思想が、西欧の宝飾品と互いに影響し合う様子もみられます。
展示会は滋賀県のMIHO MUSEUMで12月11日まで。
ミュージアムは少し不便な場所にありますが、ドーハの砂漠を思えば、楽なもの。
全力でお勧めします!