鹿島茂氏の古書コレクションを展示するという一連の展示会の、3回目。
19世紀から20世紀初頭アールデコまでのファッションイラスト版画の展示会です。
版画という、部数が限られ手間のかかる、目に麗しい販促物を通じて、時代の変化を読み解いていく内容になっています。
この時代、メディアが多彩になったためか、イラスト版画は装った人物を写実的に伝えることから、感覚に直に響く刺激や、物語や、時間軸まで取り入れた効果的な表現方法に変化していきます。
文学や舞台芸術も含め、この時代のパリが発信するものに興味のある人には、特に面白い内容です。
そして、図録もお勧め・・・というよりも、図録に書かれた鹿島氏の文章を読んで初めて、この展示会が完成する感じがしました。
展示会は練馬区立美術館にて、9月8日日曜日まで。 見応えたっぷりです。