サントリー美術館の谷文晁展。
”見るべきもの”リストには他にいくつもあるのですが、8月中に会期終了、そして暑い日に外歩きが回避できる立地なので優先!
連山春色図はなんともいえない豊かなトーン。どこか少しでもいじったら壊れてしまいそうな、完全な調和を感じます。
最後の富士山図屏風は全く違って、削ぎ落とした美しさ。
文晁最晩年の作らしいですが、人間も年を重ねてこういう美しさに向かうことができるといいのに、と思いました。
あと印象に残ったのは、思わずニンマリしてしまう瀑布之図、描き込まれた墨のラインが妙にポップな味わいのいくつか。
そして文晁さんの肖像画は、「あ、いるいるこういう顔の人!」と言える楽しみがあります。
作風が多彩なせいか、最後まで飽きずに楽しめた展示会でした。