ひと雨降ったあとの ”the 初夏” な空気の中、国立新美術館の「貴婦人と一角獣」展へ。
よく知らなかったのですが、所蔵元のクリュニー美術館から外へ出ることはかなり稀なケースだそう。
クリュニー美術館はゴシック建物が素敵な中世美術館です。
5年前に「貴婦人と一角獣」を見て以降、何故か5年の間に脳内で赤と青が逆転していて、頭の中のイメージは紺青の背景。
今回展示室で、圧倒的な緋色の背景を見てちょっとびっくりしました。
何度も展覧会のポスターやパンフレットを見ているはずなのに、それでも頑としてブルー背景のままの脳内イメージ。
不思議です。
6枚綴りのタピスリーのうちの1枚、”A mon seul desir”は、さまざまな解釈の余地が残されています。
「貴婦人」の短くぼそぼそした髪、口元の皺、外した装身具など、人生の終わりを連想させるので、死後世界への畏怖から、免罪(五感を駆使したさまざまな罪の帳消し!)を願って追加注文した1枚というのが私の印象・・・
それにしても、中世の衣装→ロミオとジュリエット→プロコフィエフというわけで、頭のなかではまだ、音楽がリピート中。
何か上書きしなきゃ。