ユーロ安のお陰で我が家に続々と届く、バレエのDVD。(ありがとうございます!)
年末からこちら、こんな作品を観ました。
『SNOW WHITE』
タマラ・ロホのために振り付けられた『白雪姫』。
数年前の世界バレエ・フェスティバルで一部を見て、「いつか全幕で見てみたい」と思った作品でした。
ロホの溌剌とした踊りを満喫できる作品もさることながら、メイキング映像もたっぷり、このDVDはお得感があります。
ところでこのバレエが上演されたのはスペイン・ビルバオのアリアーガ劇場というところ。
ビルバオといえば、デザインホテルやグッゲンハイム美術館・・・くらいの知識でしたが、バスク自治州の州都なんですね。
メイキングの映像で見るこの劇場がとても立派なのは、それを支える観客の層があるということですし、お抱えの交響楽団があって作曲からバレエ作品を手がけられるなんて、素晴らしいことです。
『ロミオとジュリエット』
20代のヌレエフが踊るロミオと、40代のフォンティーンが踊るジュリエット。
どんな40代女性ダンサーにとっても、過酷だと思われる最初の乳母と戯れるシーン。
無垢を演じるのは、絵の具を塗り重ねて白くするのと同じで、不可能なこと。塗れば塗るほど、意図とは逆に・・・。
フォンティーンも例外ではありませんでしたが、その後がすごかった。
ロミオと出会う前、出会った後、のコントラストがとても分かりやすい。
出会った後は、ロミオとの恋に力を得て、人としての強さを備えていきます。そのあたりの表現が細やかで、単なる無垢で不運な娘の物語に終わらせないリアリティがあります。女優として、「巧い!」という感じ。
そしてヌレエフが若い! 超絶技巧そのものがぎこちなく目立ってしまう、若さ。
でもこのお方はサポートが素晴らしい。逆にそれがないとこのふたりのコンビは成立しなかったのかも知れません。