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モザイクの真実

イタリアで、遺跡や古い教会でモザイク画はよく見かけますが、一番印象に残っているのはラヴェンナでみたもの。
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これは私たちが1998年に撮った写真。
曇天のうら寂しい雰囲気漂う古都ラヴェンナ。世界遺産とは思えない、一見、地味な建造物の集合体。
しかし一歩中に入ると天井のクーポラ部分まで神々しいばかりのモザイク画がみっしり。その美しさに感動したのを覚えています。
そのラヴェンナで6年間に渡り、東京芸大と現地のモザイク修復専門学校との共同で行われた分析調査や修復事業を紹介するパネル展示を見てきました。
修復作業の難しさがようく分かるのと、このうら寂しい(しつこいって)都市が、実は昔、ミラノから遷都された西ローマ帝国の首都であったことなど、歴史好きには興味深い内容です。
金箔を張ったガラス片は、乱反射するよう表面の傾きを変えながら埋めていくなど、”神々しさ”アップのテクニックも面白いものがあります。
作業報告のような形で、全く華やかさはありませんが、日によっては製作実演もあります。
「モザイクの真実」展は九段下のイタリア文化会館にて、11月20日まで。
帰りに紅葉の始まった靖国神社を散歩しました。
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緑から黄色を経て赤に至るまで、全ての色合いが豊かに含まれています。
しかし桜の木は春と秋、1年に2度楽しめるのですね。落葉直前、地面に向かって垂れるような形で色づいた葉はとても綺麗です。
これで落ち葉を掃かなくて済めば、言うことなしです。