アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルの公演、彩の国さいたま芸術劇場にて。
観終わったあと自分もダンスした気になる「ローザス」のいつもの調子とはかなり違う内容でした。
彼女がこの作品(というよりプロジェクト)に取り組んだ経緯がステージ上で彼女自身によって語られた後、
「告別」の最後、永遠を謳う部分について3つ(正しくは4つか?)のパターンの作品が披露されます。
今日は、ダンス作品を見た、というよりも、彼女が考えたことを観る側の我々が”受容”する機会であった、というべきかも。
遠く昔、8世紀の東洋の詩人の世界観から影響を受けた、20世紀のマーラーの楽曲。その世界観に共感した21世紀のアンヌ・テレサのダンス作品。それを観て何かを感じる2010年11月7日の私たち。
その受容の連鎖、人の死と自然の永続性について繰り返される思想。ちょっとクラっとくるスケールの大きさです。
ちなみに、ダンス自体はしっかり「ローザス節」でした(笑)。