今年のシャネル映画2本のうち
シャーリー・マクレーンとオドレィ・トトゥ、迷って後者を観ることにしました。
気づくとオドレィ・トトゥの映画は『アメリ』すら観ていなかった、というだけの理由です。
ココ・シャネルの成功までの人生についての映画ですが、ストーリー的には特に新鮮なものはなかったです。
逆に、一般に書かれていること以上の何かを映画に求めると欲求不満になるかもしれません。
ガブリエルは、一方的に彼女独自のセンスを押し通す女として描かれています。彼女が着ている服もあの環境では変だと思います。
エティエンヌの館で暮らした時間が、彼女を随分洗練させたはずなのですが、ただの頑固者のような描かれ方をしているのが物足りない。
多分そのために終盤、モードの変化を引っ張っていくという過程に説得力がないのが、見終わった後の満足感がない理由でしょうか。
上流階級の女性の、贅を尽くした装飾的で華美なスタイルに対し、実用的で簡素でスポーティなスタイルを提案した彼女。
今の時代に居たら、どんなスタイルを打ち上げるでしょうか。
多分シャネルブランドみたいなのではなさそうです。
ところでエティエンヌ役の俳優さんはいいですね。
彼がこの映画を支えているような印象を受けました。
見終わった後の満足、品川の美しい夕焼け。
夕焼けを背景に樹が黒いシルエットに見えるのが大好き。