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鍋島緞通展

一穂堂@高輪にて。
鍋島緞通は、佐賀の鍋島藩のもと、育った工芸品のひとつ。
同じエリアで育った鍋島焼が好みなのと、また今は一軒のみが製作を続けているというストーリーに惹かれ訪れました。
手織りの絨毯というと、ペルシャ絨毯や中国のものが有名ですが、鍋島緞通は日本の湿度や裸足文化に合う綿素材。
さわるとすっきりしていて、確かに靴で踏むために作られる緞通とは違うアプローチです。
部屋の使い方をいろいろアレンジする日本間にあわせ、たたみ一畳分の大きさが基本だとか。
図柄はペルシャ文様からくる大胆なものですが、そもそも日本間に使われていたもの。写真を見せていただくと、畳の部屋や茶道具に完全に調和しています。
手織りでもちろんお値段は相応ですが、この先何世代にもわたって楽しめるもの。こういう身近に使うものを大切に求め、長く使うことは、時間を自分のものにした豊かな暮らしなのだと思います。
ところで今日初めて訪れたギャラリー、一穂堂。
日本の伝統工芸品に力を入れているスペースです。
素晴らしい骨董品を愛でるだけではだめ、今作っている人が食べていけてこそ次につながる、というオーナーの女性の話でした。
展示会は31日までだそうです。